■プロジェクトの概要

2008年から2009年にかけ,文部科学省「現代的教育ニーズ取組支援プログラム:共生環境デザインによる房総半島活性化支援」の一環として「いすみ鉄道沿線風景散策マップ」の作成に取り組みました。

教員とTAの修士1年生3名のサポートを受けながら,学部3年生8名がメインとなりマップを作成しました。8名の学生が,生活,癒し,眺望,鉄道,みどり,食,歴史,人,祭り,農等,それぞれの視点を持ちながら,2週間に1度の頻度でいすみ市内を歩き回り,また,文献資料調査や地域住民や市役所等の関係者へのインタビューを行い,「いすみらしい」景観資源を掘り起こしました。

学生が掘り起こした景観資源は,「いすみ鉄道沿線風景散策マップ」としてとりまとめ,2009年2月11日に,夷隅文化会館にて「いすみ鉄道風景散策マップ発表会」を開催し,最終報告を行いました。

発表会では,散策マップのメイキングビデオの放映,ポスターセッション形式での散策マップ(大原コース,上総東・新田野コース,国吉コースの3コースと全体マップ)の発表,いすみ鉄道沿線風景のプロモーションビデオの放映,来場者(いすみ市内外から約60名が参加)との意見交換を行いました。

最終報告会の様子

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■いすみ鉄道沿線風景散策マップ

全体マップ

大原コース

上総東・新田野コース

国吉コース

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■いすみ鉄道沿線風景散策ツアー

2009年3月14日には,地域住民等の一般参加者と市役所からの参加者(計15名)を対象に,「いすみ鉄道沿線風景散策ツアー」を実施し,作成したマップに基づき,3コースで実際に散策しました。ツアーでは,主要な見どころや景観資源に関係する地域住民の方に解説していただき,意見交換等をすることができました。

■プロジェクトの成果

このプロジェクトの成果物として,「いすみ鉄道沿線風景散策マップ」(A5版カラー20頁)を2500部印刷・製本し,関係機関に無償で配布しました。また,いすみ鉄道沿線の各駅(主に,いすみ市内に位置する駅)の許可の下,いすみ鉄道沿線の住民や観光客が閲覧できるようにマップを置かせていただきました。

これらの取り組みは,新聞紙上でも「学生の目で魅力再発見・いすみ沿線マップ」(2009年2月12日・朝日新聞),「若い目で魅力掘り起こし・いすみ鉄道沿線マップ 千葉大生が制作」(2009年5月16日・千葉日報)等と紹介していただき,学生ならではの視点で,潜在する「地域の景観資源」を掘り起こしたことが特に評価されました。